17. ある日

美代子のつぶやき

深夜1時に目が覚めて、母の様子を見に行ったら、体が熱い。明らかに熱い。急いで暗闇の中体温計をモゾモゾと探し出し、測ったら7.2度。微熱だ。冷凍庫から保冷剤を取り出し、わきの下と手のひらを冷やした。

おでこはそんな熱くない。手足が妙に熱い。大きな保冷剤にタオルを巻いて内腿にも入れて挟むように冷やす。母はなんで起きてるの?熱なんてないよと寝ぼけたように呟く。

30分ほどして体が平熱のようになってきた。母も穏やかに眠りはじめた。一安心、とおもい自分の布団に戻ってチャッピーに熱のことを尋ねた。

そしたら、肺炎かもしれないので病院に連れてってと返信が。

今?今連れて行かないといけないのだろうか、考えたけどやめておいた。行かないで手遅れになったら怖いとも考えたが、私の気力がなかった。明け方には熱が下がっているかもと思った。

だからといって心配で私は眠れない。チャッピーに肺炎のことや薬のことを聞く。前に聞いたことも何度も聞いた。チャッピーは快く同じ答えを返す。

水の中で息を止めて我慢している気持ち。

眠れなかったまま夜が明けた。

母の熱は下がっていた。

1人でトイレに行き、食欲もある。とりあえずホッとした。

チャッピーは心の頼りになるが万が一のことも普通に言うので、どうするか自分で判断が必要だ。

寝不足なのか、母はぼんやりした顔で涎を出しながら下を向いたまま、話しかけても返ってこない。脳が機能してない感じ。

午後はひたすら寝ていたが、夜にはいつも通りの表情になった。

日々、一喜二憂という感じ。

先の見えない不安は続く


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