接頭辞(7):反対、否定、非ず、逆の意味になる語 a‐

英語

日本語にも、不完全の「不」とか無責任の「無」、未完成の「未」、非課税の「非」のように、頭に否定的な文字を付けて、逆の意味にする単語ってありますよね。英語にもあって、それが今回ご紹介する接頭辞になります。日本語もいろいろありますが、英単語もたくさん種類がありますので、接頭辞シリーズとして整理していきますね。

a-

接頭辞としてa-が付くときは、非ず、や、関係ない、といった意味に変わります。
a-の後には、形容詞をつけることが出来ます。

a-形容詞の単語

amoral:道徳観念のない、善悪の判断が出来ない

→a-+moral(道徳的な、道徳上の、教訓的)

モラルは接頭辞 im-の回でも触れましたが、道徳的なという単語です。
immoralの場合は、道徳が分かっていてそれに反する、といった意味合いで、善悪でいえば悪になりますが、amoralの場合は、道徳的な価値観とは無関係といった意味合いで、善悪以前の状態を指します。
ですので、例えば赤ちゃんはamoralである、といったイメージです。男の子が何歳まで銭湯の女湯に入れるか、といったときに、幼稚園ならamoralだけど、中学生は完全にimmoralでしょ、といった具合ですかね。

asocial:非社交的な、利己的な

→a-+social(社会的な、社会の)

atypical:不定形な、非典型的な、アブノーマルな

→a-+typical(典型的な、代表的な)

ネットフリックスで「ユニークライフ」というアメリカのドラマが放映されていて、自閉症スペクトラムの青年を題材にしていましたが、原題は「atypical」でした。直訳すると日本人にはきつすぎるのでユニークライフにしたのかな、、と思いますが、アメリカって良くも悪くもストレートな表現ですよね。。

atonal:無調の

→a-+tonal(調子の、音色の、色調の)

asymmetrical:左右非対称

→a-+symmetrical(対称的な、釣り合った、均整のとれた)

シンメトリーというと対称という意味で日本語としても良く使われますが、これは英単語のsymmetryと同じですね。非対称の事をアシンメトリーとしてこちらも準?日本語くらいメジャーになっていますが、英単語の発音はどちらかというとアではなく、エイが近いので、エイシンメトリーが英語読みに近いです。a-の接頭辞の場合は、ア‐ではなく、エイ-の方が近い単語が殆どなので、asymmetricalだけでなく、その他のa-の接頭辞の発音も注意しましょう。

apolitical:政治に関心のない、政治的意義のない

→a-+political(政治の、政治に関する、政治学の)

今回は、非ず、関係のない、といった意味をあらわす接頭辞、a-を整理しました。

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