日本語にも、不完全の「不」とか無責任の「無」、未完成の「未」、非課税の「非」のように、頭に否定的な文字を付けて、逆の意味にする単語ってありますよね。英語にもあって、それが今回ご紹介する接頭辞になります。日本語もいろいろありますが、英単語もたくさん種類がありますので、接頭辞シリーズとして整理していきますね。
ir-
接頭辞(3)のin-でお伝えしましたが、今回紹介する接頭辞ir-は、il-、im-と同様、実はin-の異形で、反対、逆、不を表します。発音の関係でスペルが異なっているだけ(正確には後に続くアルファベットが何か)で、ir-の場合は、語頭(接頭辞の後にくる語)がrの場合、発音の関係でin-ではなくir-に変わります。音で単語を覚えるときには意識しておきましょう。
ir-の後には、形容詞、名詞をつけることが出来ます。
ir-形容詞の単語
irregular:不規則な、変則な、ふぞろいな
→ir-+regular(規則正しい、系統だった、定例の、正常な)
日本でもレギュラー、イレギュラーという言葉を使うので、イがつくと反対の言葉になる、という意味合いは伝わりやすいかもしれません。レギュラーというと日本ではスポーツのレギュラーメンバーになる、という意味合いが強いかもしれません。英語でもそのままregularを使えますが、先発メンバーということであれば、starterまたは、startingを使うのが良いと思います。
irresponsible:無責任な、責任を負えない、責任(能力)がなくて
→ir-+responsible(責任のある、責任があって、信頼が出来る)
irreligious:無宗教の、反宗教的な、不信心な
→ir-+religious(宗教的な、信仰の、宗教(上)の、敬虔な)
irrelevant:不適切な、見当はずれの
→ir-+relevant(関連のある、妥当な)
irrefutable:論破出来ない、反駁(はんばく)出来ない
→ir-+refutable(論破出来る、論駁出来る)
irreversible:裏返せない、覆せない
→ir-+reversible(リバーシブル、逆にできる)
ir-名詞の単語
irrationality:不合理、理屈に合わないこと、理性のないこと
→ir-+rationality(合理性、道理をわきまえていること)
irreverence:不遜、無礼な態度、不敬な言動
→ir-+reverence(崇敬、(深い)尊敬、敬意)
irresistibility:抵抗できない、否応なし
→ir-+resistibility(抵抗性、固有抵抗、抵抗率)
接頭辞がつくとどうしても一単語が長くなって、とっつきにくくなりますが、resist が抵抗するという英単語であると分解できれば、可読性はありますよね。
今回は、反対、逆、不の意味をあらわす接頭辞、ir-を整理しました。