毎週火曜はデイサービス。
朝9時に玄関まで迎えに来て5時に玄関まで送り届けてくれる。
デイサービスデビューの日の母は緊張していた。バスに乗り込む時のこわばった顔。なんだか母に申し訳ない気持ちになった。そして母が無事に戻るまで不安だった。でもそんな心配をよそに母は夕方、笑顔で戻ってきた。いまでは次の火曜を楽しみにしている。
デイサービスの楽しみは2つある。
1つはお風呂だ。体や髪を綺麗に洗ってくれて、5分間お湯に浸かる。職員さんがタイマーで5分測っている。わずか5分でも至福の時だ。
母は倒れたあの日から自宅の湯船が怖くて入らなくなった。入院先の看護士から「お風呂用の椅子は必須です」と言われたので、インターネットで購入した。
この椅子に座り私がシャワーしてあげる日もあるが、やはり湯船とは気持ちよさが違う。
もともと母はお風呂好きだ。5月に倒れる前日まで、1人で湯を沸かし、毎日湯船に入っていた。なので、このデイサービスのお風呂タイムは今の母には1番大事な時間のように思う。
二つ目はお帰りの30分前にあるカラオケだ。
母は声が出ないので歌わないが、歌を聞くのは好きだ。90代が多いので母の親の世代が知る昔の歌が続く。毎週決まって「バラが咲いた」を歌う人もいる。リズムや音程が無茶苦茶で朗読のようなんだよねと、母が帰宅してから楽しそうに話してくれる。
カラオケは五感の刺激をもらってるんだなと思う。
調子が悪い時の朝はうつむいてぼーっと1点を見つめていて、よだれがポタポタおちる。そんな母を見て絶望感を持つ私も、デイサービスの夜は母が今日のできごとを笑いながらたくさん話してくれるので、少し前向きになれる。
デイサービスは私達親子にとって、救いのサービスだ。

